スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−76−第3部SGH実施報告4 成果物の実例 例11 発表日時、発表先(会社、役所名、部署)(1)日時:2019年7月11日(木)     (2)発表先:名古屋市環境局ごみ減量部資源化推進室/減量推進室2 発表内容(要旨) 始めに「なぜフィリピンに注目し、この研究テーマにしたのか」を発表させていただきました。そして論文・政策提言マップの内容の説明とそれに対する質問やご意見を聞きました。以前担当してくださった俵さんと橋本さんと違う観点で質問をしてくださったので、私たち自身今回のフィールドワークは、自分たちの研究を違う方向から改めて見つめ直せるものとなりました。そして、名古屋市役所が行っているごみ減量の政策や私たちが知らなかったフィリピンの現状も教えていただきました。また、最後にコストの安い焼却とコストの高いリサイクルを比べた時にリサイクルをなぜ推奨しているのかという理由も教えていただきました。それに加え、ゴミと資源の違いも知ることもできました。私たちの研究に対するアドバイスや知らなかったことをたくさん教えてくださりました。3 ご助言解決策の一つである段ボールコンポストについて・「日本の高度な科学技術」を踏まえた観点を持つと良い。・段ボール箱・基材・虫よけキャップを全て揃えると1セット1,600円かかり、その費用はどこから出すのか。・市民に買ってもらう場合、低賃金の人はそれらのお金を用意することは可能なのか。・段ボールコンポストはやり方が難しく、家庭ではできたとしてもレストランや商業施設や市場では大変で、段ボールコンポスト以外のやり方に変える必要がある。スカベンジャーについて・スカベンジャーは生計を立てるためにゴミ山でゴミを集めているが、それはゴミ山の分別の仕事をしてくれていると捉えることができ、インフラ整備から始めて働く人の仕事内容を変えるのではなく、仕事環境を変えるのがいいのではないか。スウェーデンにゴミを送ることについて・2016年に日本はフィリピンに焼却施設を建設した。それが可能であったのは、市民全員が焼却に批判的な意見があるわけではないからではないか。・スウェーデンがなぜ大量のゴミを自国で焼却できるのかを考え、ゴミを輸出するのではなく、技術を輸入するほうが、フィリピンの今後のごみ処理に役立つのではないか。施設について・フィリピンのゴミを減らすためには、ごみ処理施設を建設する必要がある。・名古屋市の場合は建設に税金を使い、企業ではゴミや資源を売ったお金を施設の維持費や従業員の給料に還元している。それがフィリピンでは可能かどうか。アクションプランについて・名古屋市では市内8か所に無料給水スポットを設け、マイボトルの使用を推進している。これは1日平均で565本分の削減につながっている。ヒルトンホテルや東山動物園でも設置されている。これがより多く設置され利用者が増えれば、プラスチック削減に大きく貢献するのではないか。

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