スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−60−第3部SGH実施報告Ⅱ グローバル課題研究B 4領域の学習(15時間)1 実践の目的・ねらい カリキュラムBは、異文化理解への導入として位置づけられるカリキュラムAを受け、生徒たちが自分と世界とのつながりを具体的に理解する場である。この世界に存在する課題(グローバル課題)について考える学習を行うに当たり、本校は4つの課題領域「国際開発」「国際ビジネス」「医療・福祉」「環境・エネルギー」を設定している。学習全体のねらいは以下の通り。①4つのグローバル課題領域とその概要について理解する。②4つのグローバル課題の現状と課題について、外部講師の話などから具体的に探り、課題の背景や原因、日本とのつながりに気づく。③簡単な模擬活動(アクティビティ)を通して、各課題を解決するヒントを探り、生徒の間で共有する。 外部講師は4領域に関わる専門家に依頼した。本校SGHの管理機関である中部大学の教員をはじめ、実際に国際社会と関わっている企業人やJICA職員などである。言わば日本と世界のつながりを体現されている方々であり、生徒にとって将来の自己の国際分野での活動をイメージするのに最適であると思われる。まず外部講師の講義によって各領域の概要や現状、課題を知り、事後学習において各領域のグローバル・イシューを解決するための協働学習を展開するというサイクルで行った。2 カリキュラムAの実践領域学習段階日 時講義担当者・内容導入6月11日(火)問題認識学習~グローバルイシュー~(あなたにとっての問題は他の人にとっても問題なのか)国際開発専門家講義6月15日(土)青木 信彦氏(JICA中部)「世界に貢献する日本」事後学習6月18日(火)バングラディシュの貧困を解消するために(物資面、技術提面、支援の形を考える)国際ビジネス専門家講義6月29日(土)臼井 誠司氏(大垣共立銀行)「上海で働くということ」事後学習7月2日(火)企業実践例のまとめ(コーヒー生産を通した自立支援・緑豆を通じた貧困解消・ミルクによる栄養改善等)環境・エネルギー専門家講義7月6日(土)加々美 康彦氏(中部大学国際関係学部)「国際的な視点から考える地球規模の環境問題」事後学習7月9日(火)パーム油に関するクイズ(環境保護と経済の発展の視点から見た場合)医療・福祉専門家講義9月8日(土)新美 純子氏(一般社団法人トレイディングケア)「医療・福祉現場における人材のグローバル化」まとめ9月17日(火)4領域のまとめと領域選択

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