スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−57−第3部SGH実施報告第7回国際協力と社会貢献~グローバル・イシューとグローバル・シチズン~6月1日3限目・国際協力や社会貢献とは何か、その意味を知り意義を考える。・日本が行う多様な国際貢献や、日本の中で取り入れられている社会貢献活動についての情報を得る。・グローバル・シチズン(地球市民)として、これから自分はどう社会や世界に関わるのかを考える。 上記一覧の内容を、ファシリテーターの指導のもとアクティブラーニング形式で展開した。国際・啓明コースを混ぜた班編制を行い、KJ法、マンダラートなどの手法で進めた。生徒が班で意見を出し合う場では、模造紙に派生図で書くことで1つのテーマから様々な事柄が有機的につながっていることをビジュアルに体感できる。そして班で出た意見を発表し合うことで、他班の意見から刺激を受け、様々な発想があることに気付く。この活動により、生徒は自分が周囲とつながっていること、さらにグローバル化の中で世界とも密接に関係していることを理解していった。また貿易ゲームなどを通して、グローバル化には光と影の両面があることも理解した。4 Aカリキュラム活動事例 第1回 世界と肯定的に出会う~人と世界の多様性と同一性~  1.アイスブレーキング~知り合おう!~     ① じゃんけんゲーム   ② 名前覚えゲーム   ③カードで自己紹介  2.人の価値観は多様 「4つのコーナー」-自分の考えとは異なる考え=間違い?- 「はい」「どちらかというとはい」「どちらかというといいえ」「いいえ」の4枚のカードを一人ずつが持ち、ファシリテーターがする質問に対して、自分の意見にもっとも近いカードを出し、その理由を説明する。  3.百聞は一見にしかず やってみよう!ワークショップ体験 グループで10分間ロボット作りを行った。終了後、ギャラリー方式で他グループの模造紙を見て、よいと思ったロボット(自分のグループ以外)に3ポイント投票し、トップ3を共有する。ファシリテーターは、ワークショップは一人ひとりが場に貢献し、発散と収束を重ね、協力してよりよいものを見いだしていく学び方であることを伝える。質問1)犬より猫が好き2)自分の人生に満足している3)いじめはなくならない4)目玉焼きには醤油をかける5)世界を平和にすることは可能だ話し合いに役立つポイント①暴力禁止(言葉の暴力もダメ)②アサーティブ(非攻撃的自己主張)に話す③傾聴する(少数意見も大切に) ④否定や批判ではなく提案型で⑤手も動かす(プロセスを書き残す)仮想ゲーム ある企画会社の開発部精鋭チームである、という設定で、会社から「どこか懐かしい、人に役立つロボット」を、10分で提案することを求められている。合意形成のための話し合いのポイントを元に10分間話し合い、最終的に「ロボットの姿」「ロボットの名称」「ロボットの機能」の3つを、1枚の模造紙にまとめる。

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