スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−51−第3部SGH実施報告ロジカルシンキング(第三学年)1 前年度の反省および課題とロジカルシンキングの課題 本科目は、グローバルコミュニケーション能力を養う「フィンランドメソッド」の手法を参考に、「発想力」「論理力」「表現力」「批判的思考力」「コミュニケーション能力」の5つの力を養うことを目的としている。 最終学年である第3学年では、2年間の5つの柱を下地にして、プレゼンや小論文により「伝える」ことに重きを置き、自分の考えを正確に理解しえもらうための工夫をさせたいと考えた。 昨年度の反省点としては「小論文」に入るタイミングが推薦入試やAO入試の時期に合わせることや課題文型文を増やすことなど生徒の進路指導にもロジカルシンキングの授業を役立てるという点であった。今年度はその反省から、2学期前半から小論文を書きはじめ、課題文型小論文を書く機会を作った。2 本年度実施・展開学習の目的学 習 内 容一学期必要な情報を効果的に選び他者に伝える。・他者紹介をする。 ペアを作り、相手にインタビューをして相手の紹介文を作り、グループワークで発表する。ありきたりな質問ではなく、人柄が分かるエピソードを盛り込み、2年間の付き合いで知りえなかった情報を引き出す。・レポートを書く。 グループごとに与えられた言葉を百科事典で調べ、それぞれ項目を読んできになった言葉を抜き出す。その言葉を使って自分で問いを立て、問に対する文書を探し、情報を調べ、まとめてレポートを書く。グループでプレゼンを行い代表者を選び、クラスでプレゼンする。 項目…「春」「広島」「ローマ」「愛」「海」「人間」「死」【レポートの例】 (海グループ) 「海水はなぜしょっぱいのか」「深海生物はなぜ生きていけるのか」など (春グループ) 「なぜ桜の木は川辺にあるのか」「春夏秋冬はなぜ春から始まるのか」「青春はなぜ青い春なのか」など二学期自分の考えを工夫して伝える。・小論文を書く。 600字の小論文を書く。その後、2~4人グループで回し読み、小論文を評価し合う。もらったアドバイス、線を引いてもらった箇所を参考に同じ小論文を再度書き直す。これを同じサイクルで様々なテーマの小論文で繰り返す。【小論文のテーマ】 「私が影響を受けた言葉」「患者の望む医師とはどのようなものか」 (データの読み取り)「敬語について」(課題文)など3 評価ロジカルシンキングによって身に付く力を分析するため生徒に授業後にアンケート(別添1)を実施した。アンケートは①関心度②ロジカルで身についた力③授業参加姿勢の3つの観点から生徒の自己評価を分析した結果以下のとおりだった。

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