スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−128−第4部生徒による成果物夫な材料、さらに放射化しにくい材料の研究が現在精力的に行われている。他には、実用運転に必要なレベルの核融合反応を起こすには現在の炉の中のプラズマをより高温・高密度に関する必要がありそのためと、安全に運用するために安定的なプラズマを維持する炉心プラズマ(核融合炉としての自己点火及びそれに近いパラメータ領域のプラズマのこと)技術、プラズマの燃焼に必要な超高真空の生成と維持 ・放射性物質の閉じ込め ・ブランケットなどの容器内機器の支持 ・超伝導コイルへの放射線遮蔽 ・核発熱の除去などの役目を果たす真空容器、プラズマを閉じ込める磁場を生み出すための超伝導コイル、プラズマの加熱および電磁波を一方向にのみ進行するようにし、電子またはイオンも平均して一方向に駆動することによって、プラズマ電流も定常的に流れるようにする加熱電流駆動装置等があり、それぞれ「工学要素技術」・工学要素技術の中で発電技術に関わる「ブランケット・材料技術」・工学要素技術の中で発電技術に関わる・「ブランケット・材料技術」・プラントとしての運転と保守に関する「運転・保守技術」などの技術の発達が必要となってきている。そこで研究施設も巨大となってしまい投資が膨大であるのだ。先にあげた日本で建設中の核融合炉「JT-60SA」の場合は630億円がかかっており日本はこれの三分の一を負担している。また、排出される放射性物質も低レベルだが大量に出ることから核融合炉が100年ほどの管理が必要な放射性廃棄物となり、管理に対する対策も必要なため費用だけでなく、運転にあたっても考えなければならない。 そして、核融合の開発が水爆など核兵器の開発に関連しているのではとの懸念もある。表 発電方法別の1kw当たりの費用    単位 (円/kwh)エネルギー2010年2020年2030年風力陸上風力9.9~17.38.8~17.3洋上風力9.4~23.18.6~23.1地熱8.3~10.48.3~10.4太陽光住宅用太陽光33.4~38.39.9~20.0メガソーラー30.1~45.812.1~26.4小水力19.1~22.019.1~22.0木質バイオマス木質専焼17.4~32.217.4~32.2石炭混焼9.4~9.7石炭火力9.5~9.710.8~11.0LNG火力10.7~11.110.9~11.4図3 発電方法別エネルギー変換効率

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