スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−123−第4部生徒による成果物日本とカンボジア電気の違い ※③     カンボジアの     電源別国内     発電量→     日本の     電源別国内     発電量→ グラフを見てわかるようにカンボジアは水力発電と火力発電にほとんど頼っていて、バイオマス発電はごくわずかです。年々水力発電が減っていく一方、火力発電は増加しています。日本ではほぼ火力発電を中心に発電をしており、カンボジアとの大きな違いは日本が火力に頼っていてカンボジアでは水力、火力の両方を使っているところだと表からわかります。カンボジアと日本の電気代の違い カンボジアの電気代は、電力を輸入しているため高額になってしまっていることがあります。そして安定した収入がないため電気代を払えるお金がないという点から電力問題がたくさん起こっています。カンボジアの電気料金は1キロワット当たり約1500リエル(約40円)ほどです。住む地域によってかかる料金は変わってきますが、カンボジアは年間を通して高温な気候であるため、クーラーの使用頻度が高く、電気料金のほとんどがクーラーの電気代です。一方、日本では1キロワット当たり約20円ほどです。カンボジアと二倍の差があります。カンボジアと日本の電圧の違い カンボジアのコンセントでは長方形の穴が横に2本並んでいる「A型」と、丸い穴が2つ横に並んでいる「C型」の2種類あります。一方、日本は「A型」のみです。カンボジアの電圧は220Vでこれは世界からみると一般的な電圧です。しかし、日本の電圧では100Vでとても珍しいものです。カンボジアと日本の配電方式の違い 日本とカンボジア間での違いの中でも1番分かりやすい例を挙げるとするならば、配電方式です。配電線にも色々な種類があり、主に三つに分けられています。一つ目は、単相2線式という一番簡単で二本の回路しか使われていないものです。二つ目は、単相3線式と呼ばれる一般家庭に届く電気のほとんどを占める配電方式です。三つ目は、三相3線式という電動機やポンプを動かしたりする電気を多く使う際の配電方式です。このように、日本では役割別・種類別などに分けられています。それに対し、カンボジアではそもそもの発電所や送電線が少なく、ベトナムやタイなどによる送電線の設置も進んでいるようですが、主要都市部のみにとどまっています。そのため、主要都市部以外での日常生活では、ランプが使われており、自家発電によるバッテリーの生活をせざるをえないようです。電源2013年2014年2015年2016年2017年水力57.3%62.6%46.9%44.6%41.4%火力42.2%37.2%54.4%52.2%58.3%バイオマス0.03%0.01%0.08%0.07%0.02%※④ カンボジア電力庁(EAC)電源2013年2014年2015年2016年2017年水力8.0%8.6%7.6%7.6%7.8%火力87.9%85.7%83.6%80.8%77.9%バイオマス1.5%1.5%1.9%2.0%2.2%※④ 認定NPO法人環境エネルギー政策研究所

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