スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−111−第4部生徒による成果物Ⅱ ロジカルシンキング(第2学年国際コース)■ディベート  「日本は外国人労働者を積極的に受け入れるべきである」というテーマでディベートをし、それを文章化して自分の意見としてまとめる。【肯定側】 私たちは日本は外国人労働者は積極的に受け入れるべきであるという意見に賛成だ。理由は3つある。一つ目は少子化により若い優秀な人材の確保が難しくなっているなか、海外から若い労働力がそうした人材不足の補充に役立っていること。二つ目は、日本人には考えつかない斬新な発想が期待できるため、日本人会社員にも大きな刺激となり新しい商品やサービスを開発するきっかけになること。三つ目は、外国人を雇用すればビジネスで扱える言語は増え、雇用した外国人の人脈などによっては販路拡大ができる可能性あることが考えられる。そのため海外進出の足掛かりができる。 たしかに、外国人労働者は低賃金で労働力を提供できるという利点もあることから多数の外国人労働者が流入することで日本の雇用の場を奪われるという面も発生するという意見もあるかもしれない。しかし、少子高齢化、人口減少が進む中で日本人労働者だけでは現在の労働不足は改善が困難である。不足部分を補完するために外国人労働者は必要な人材である。 したがって、私たちは日本は外国人労働者を積極的に受け入れるべきであるという意見に賛成である。【否定側】 私たちのグループはこのテーマに対して否定側の立場です。その理由はまず1つ目にビザの取得に長い時間がかかってしまうことです。ビザの取得がないと、日本人と同水準の人件費がかかってしまうので日本の企業の負担があがります。2つ目の理由に文化、言語の違いがあります。文化、言語の違いによって問題が起こってしまうこともあるし、言葉が伝わらなかったら仕事も任せることができません。 一方、否定側の立論として、日本人労働者が足りておらず少子高齢化が進んでいて働き手がいないという問題解決のために取り入れていくべきだという意見がありました。しかし、私たちは、これからの世の中ロボットがなんでもやってくれる時代になっていき、労働者不足だけではなく労働する場がなくなっていくので、先のことを考えて環境を整えていくことが大切になると思います。そのような時に、外国人を増やしていく余裕はないので、外国人労働者の受け入れはなくしていくべきだと思います。 【2回目ディベートの振り返り】 肯定派 ・否定側の意思を含めて最後の反論をすることが大切だと思った。 ・相手が話しているとき、内容に対してもっと疑問をもちながら聞きたい。 否定派 ・逆の立場で考えることが極めて困難でした。 ・客観的な立場から考えるのがすごく難しいことだと思いました。 審判 ・質問に対する反論がしっかりしているほうが聞いていて納得してしまう。 ・自分の主観を入れずに考えるのが難しかった。

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