スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−101−第3部SGH実施報告Ⅱ 中部大学ESD・SDGs研究・活動発表会  2019年7月10日(水)、中部大学不言実行館ACTIVE PLAZA2階スチューデント・コモンズにおいて、第10回中部大学ESD・SDGs研究・活動発表会が行われた。国際コースの代表6名が、中国で食品廃棄物を使用する方法について研究目的を示すとともに問題点及び解決策を探究し、大学教授、大学生、高校生、一般参加者らが見守る中、英語でのプレゼンテーションを行った。以下に発表内容の要約を掲載する。 「How to use food waste in China」 世界的に大量の食糧廃棄が問題になっている。生ごみ処理をするために多くの二酸化炭素が発生し、地球温暖化にもつながっている。私たちの考察のポイントは、食糧廃棄を防止し、これを再利用することによってごみを減らし、ごみ処理経費を削減することで新たなものを創出することは可能であるかということと、食糧廃棄を減らすために、どのようにすれば我々の日ごろの意識を変えていくことが可能であるかの2つである。 中国では余った食品で新しい食品を作り安価で販売している。また、廃棄食料の有機肥料化を行っており、中国を考察対象の国として選び調査した。 廃棄食料の再利用に関する問題点は、どのようにしたら現状を人々に知ってもらえるか、どのようにごみの削減に協力してもらえるか、再利用の際発生する廃棄食料特有の臭いの発生をどのように抑えるかである。 私たちが考えた解決策は、現状の宣伝のため動画広告を利用したり、政府からの呼びかけを行う。ごみの分別に協力してもらうため色を変えたごみ袋を各家庭に配る。保冷車で廃棄食料を回収し、工場まで運ぶなどであるが、どれもコストがかかり実行は難しい。 新たな解決策として、動画で情報を拡散する。各地に廃棄食料用の巨大ごみ箱を設置する。ごみ袋を有料化するなどを考えた。私たちが考えた解決策を実行するには莫大な資金が必要で、実現が困難であることが見込まれる。食糧廃棄に関する先行研究に工夫を加え、廃棄食料の量を削減していくことが我々に残された課題である。 英語での発表後の質疑応答では、「なぜ中国について調べたのか」、「なぜ日本語でなく英語を使ったのか」などの質問に対し、質問者が納得できるしっかりとした回答をすることができた。その後加々美康彦教授より、パワーポイントでの表現方法、中国を選んだ理由の話し方などについてアドバイスをいただき、発表をすることについてさらにモチベーションが高まったようである。また、今回の発表に対し特別賞を受賞し、発表した生徒たちにとって大きな達成感と自信を得ることとなり、貴重な経験をさせていただいた。

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