スーパーグローバルハイスクール研究報告書
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−90−第3部SGH実施報告グローバルコンピテシーの評価項目は次の通りである。 事前の準備や学習活動を、班別で行なったこと、また現地でのプレゼンテーション発表などの活動が、項目2「協働作業を構築する力」や、項目6「コミュニケーション能力」の高いポイントに表れている。また、項目7の「国際意識」のポイントも高く、海外での研修活動は、生徒の中で国際意識の高まりを自己評価できものになっていることがうかがえる。 逆に低い自己評価となったのが、項目1「難しい問題に臨む積極性」、項目5「判断力(情報活用能力)」の2つである。これらの自己評価を向上させるためには、事前の学習においてより具体的な課題を明示し、またそれらを検証するための十分な時間を生徒らに与える必要があるのではないかと思われる。5 総括 本研修と年間を通して活動したグローバル課題研究によって、生徒たちは様々なことを学ぶことができた。特に生徒の成長が見られた点は、自分本位で進められる論文の内容を異国の地で発表し、質疑応答を通じて多様な意見に気づき、それを自分たちの論文に生かすことができたことである。研修終了後の最終校正で、生徒たちの作成する論文の中に日本と他国を比較した内容や、他国の取り組みなどについて詳しく研究したものが多く見られるようになった。国際的な視野を持つことはグローバルな人材育成に不可欠であるため、この成長は非常に意義があることといえるだろう。このような国際的な視野を今後も持ち続け、生徒が国際的な問題に対して関心を向けることで、海外を自分の活躍の場としたいと考えるようになることが理想である。項目グローバルコンピテンシーポイント1難しい問題に臨む積極性252協動作業を構築する力413創造力(問題解決能力)204批判的、論理的思考力335判断力(情報活用能力)206コミュニケーション能力377国際意識36

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